本記事はAIを活用して作成し、編集部が情報を確認しています。価格・仕様・サービス内容は変動するため、最新情報は必ず各公式サイト・販売店でご確認ください。本記事は一般的な情報提供であり、医療・法律・税務の専門的助言ではありません。
本記事にはプロモーション(広告)が含まれています。
「認知症に効く新しい薬が出たらしい」——そう聞いて調べ始めたご家族に、まず知っておいてほしいことがあります。レカネマブ(レケンビ)とドナネマブ(ケサンラ)は、アルツハイマー病の進行を遅らせる薬であって、認知症を治す薬ではありません。そして対象になるのは、ごく初期の人だけです。
この記事では、対象になる条件、受けるまでの流れ、実際にかかるお金と通院の負担、副作用まで、家族が判断するために必要なことを順番に整理します。
父の物忘れが増えてきて…。新しい薬があるって聞いたんだけど、うちの父も使えるのかな。
その質問がいちばん大事です。この薬は「まだ軽いうち」にしか使えません。気になった今が、検査を受けるかどうかを決めるタイミングです。進んでしまってからでは対象外になります。
📌 この記事でわかること
全部読まなくて大丈夫。知りたいところだけ読んでください。
※ 迷ったところから読んでOKです。
この薬でできること、できないこと
どちらも、アルツハイマー病の原因物質と考えられているアミロイドβを脳から取り除く点滴薬です。これまでの薬(ドネペジルなど)が症状をやわらげる薬だったのに対し、こちらは病気の進行そのものに働きかける初めてのタイプです。
| レカネマブ(レケンビ) | ドナネマブ(ケサンラ) | |
|---|---|---|
| 製造販売 | エーザイ | 日本イーライリリー |
| 国内承認 | 2023年9月(同年12月発売) | 2024年9月(同年11月発売) |
| 投与間隔 | 2週間に1回 | 4週間に1回 |
| 1回の点滴時間 | 約1時間15分 | 約45分 |
| 治療期間 | 18か月 | 12か月時点のPET検査で判断/最長18か月 |
| 臨床試験での結果 | 認知機能の低下を約27%抑制(18か月) | 認知機能の低下を約29%抑制(18か月) |
ここで誤解されやすいのが「27%」という数字です。これは症状が27%良くなるという意味ではありません。18か月で進む分が、27%ぶんゆっくりになる、という意味です。研究では、進行を5か月前後遅らせる程度と報告されています。
失われた記憶や能力が戻る薬ではありません。ここを家族全員で共有しておかないと、「効いていないのでは」という別のつらさが生まれてしまいます。
それでも、判断力が残っているうちの半年〜1年は、本人にとっても家族にとっても大きな時間です。その間に、エンディングノートを一緒に書く、家族信託や成年後見を検討する、といった準備ができます。
対象になる人の条件
両剤とも、対象は「アルツハイマー病による軽度認知障害(MCI)」または「アルツハイマー病による軽度の認知症」に限られます。次の条件をすべて満たす必要があります。
- アルツハイマー病が原因であることの確認…アミロイドPET検査、または脳脊髄液検査でアミロイドβの蓄積を確認します。他の原因(脳血管性、レビー小体型など)では対象になりません。
- 症状がまだ軽いこと…MMSE(神経心理検査)やCDR(臨床認知症尺度)で判定します。医療機関によってはMMSE 22点以上を目安としています。
- MRIが受けられること…副作用を見張るため、1.5テスラ以上のMRIを定期的に撮影できることが要件です。ペースメーカーなどでMRIが撮れない場合は対象外になります。
- 定期的に通院できること…2週または4週ごとに、1年半通い続けられる体制が必要です。
検査を受けても、対象にならないことがあるんですね…
そこは正直にお伝えしておきます。希望しても対象にならない方は少なくありません。アミロイドが確認できない、症状が進んでいる、MRIが撮れない——理由はさまざまです。ただ、検査を受けたこと自体は無駄になりません。原因がはっきりすれば、打てる手が変わります。
受けるまでの4ステップ
いきなり大学病院に電話しても始まりません。決まった流れがあります。
| ステップ | どこへ | やること |
|---|---|---|
| 1 | かかりつけ医(または認知症サポート医) | まず相談し、紹介状をもらう |
| 2 | 認知症疾患医療センター | 問診・神経心理検査・画像検査で原因を調べる |
| 3 | 投与できる医療機関 | アミロイドPETまたは脳脊髄液検査、MRI、適応の判定 |
| 4 | 同院 | 説明・同意のうえ、点滴を開始 |
どこに認知症疾患医療センターがあるかわからない場合は、地域包括支援センターに電話すれば教えてもらえます。窓口の使い方は地域包括支援センターの使い方にまとめました。
投与できる病院は都道府県が公開しています
この薬は、どの病院でも打てるわけではありません。各都道府県が「投与可能な医療機関リスト」を公開しています。たとえば東京都のポータルサイトでは、レカネマブ対応73施設、ドナネマブ対応63施設が一覧になっています(都公表)。「〇〇県 認知症抗体医薬 医療機関」で検索すると、お住まいの地域のリストが見つかります。
遠方の親御さんの場合、実家の近くに投与できる病院があるかを先に調べておくと話が早いです。1年半、2週間に1回通う薬です。片道2時間の病院は現実的ではありません。
費用はいくらかかるのか
薬そのものの値段(薬価)は高額です。
| 薬価 | 1年間の薬剤費(目安) | |
|---|---|---|
| レカネマブ(レケンビ) | 200mg 4万5,777円/500mg 11万4,443円 | 約298万円(体重50kgの場合) |
| ドナネマブ(ケサンラ) | — | 約308万円 |
ただしどちらも公的医療保険が使えます。窓口負担は年齢と所得に応じて1〜3割、さらに高額療養費制度で上限がかかります。70歳以上・一般所得の方の場合、外来の自己負担は月2万2,000円・年間21万6,000円が上限(2026年8月診療分から。以前は年間14万4,000円)です。
ここに、アミロイドPETや脳脊髄液検査、定期MRI、診察料などが別途かかります。高額療養費制度は2026年8月診療分から上限額が見直され、2027年8月にも見直しが予定されています。実際の金額は、加入している健康保険(協会けんぽ・国民健康保険など)の窓口で必ず確認してください。
介護にかかるお金で戻ってくるものは他にもあります。介護で戻ってくるお金、医療費控除、介護費用の軽減制度もあわせてご確認ください。
通院の負担と、副作用のこと
通院は「18か月」続きます
レカネマブは2週間に1回。単純計算で1年半で約39回の通院になります。1回あたり、点滴だけで1時間15分。受付・診察・待ち時間を含めれば半日仕事です。ドナネマブは4週に1回なので通院回数は約4分の1ですが、それでも18回前後です。
本人が一人で通えるかどうかは、大きな分かれ目になります。付き添いが必要なら、家族の予定を1年半分おさえることになります。遠距離介護をしている方は、交通費を抑える方法もあわせてご覧ください。通院そのものが難しい場合は介護タクシーという選択肢もあります。
体力的にも、家族の時間的にも、けっこう大変ですね…
だからこそ、始める前に家族全員で話し合っておくことをおすすめします。途中でやめる判断も含めて、最初に共有しておくと後でもめません。
副作用「ARIA」について
この種類の薬でいちばん注意されるのがARIA(アミロイド関連画像異常)です。2つのタイプがあります。
- ARIA-E…脳の血管のまわりに水がたまる(脳浮腫)
- ARIA-H…脳内の微小な出血や鉄の沈着
多くは症状が出ないまま、定期MRIで見つかります。だからこそ定期的なMRIが必須条件になっているわけです。東京都健康長寿医療センター研究所の報告では、MRIなどで早期に見つけて休薬などの対応をすることで、9割を超える患者が治療を継続できたとされています。
ただし、頭痛、めまい、吐き気、視覚の変化、ふらつき、意識がはっきりしないといった症状が出た場合は、次の受診を待たずにすぐ主治医に連絡してください。血液をサラサラにする薬(抗凝固薬)を飲んでいる方は、開始前に必ず申告が必要です。
対象にならなかったとき、できること
対象外という結果になっても、やれることは残っています。むしろ、こちらのほうが日々の生活に効きます。
- これまでの薬(ドネペジルなど)を主治医と検討する…症状をやわらげる効果が期待できます
- 難聴を放置しない…聞こえにくさは認知機能の低下と関連が指摘されています。補聴器の選び方をご覧ください
- 体を動かす・人と会う機会を減らさない…介護予防の運動、脳トレグッズ
- 介護保険を申請しておく…要支援でも使えるサービスがあります。介護保険の申請
- お金と契約の準備をする…判断力があるうちにしかできません。口座凍結を防ぐ
気になる段階でいちばん効くのは、薬の情報を集めることよりも「一度、専門の検査を受けておくこと」です。原因がアルツハイマー病なのか、別の病気なのか、あるいは治る物忘れなのか。そこがはっきりするだけで、家族の動き方が変わります。まずはかかりつけ医か、地域包括支援センターに電話するところから。
迷ったら、まず地域包括支援センターへ
よくある質問
親が「病院に行きたくない」と言います
認知症の検査を嫌がるのは自然な反応です。「認知症の検査」ではなく「健康診断のついでに、脳の検査もしてもらおう」という切り出し方のほうが受け入れられやすいことが多いです。切り出し方は認知症の初期サインでも触れています。
本人がまだ元気なうちに、予防的に投与できますか?
できません。症状がない段階(発症前)での投与は、現時点で保険適用の対象外です。アミロイドβが蓄積していることが検査で確認され、かつMCI〜軽度認知症の症状があることが条件です。
18か月の治療が終わったらどうなりますか?
その後の方針は主治医の判断になります。ドナネマブは12か月時点のPET検査でアミロイドの除去が確認できれば終了する設計です。終了後の経過観察や、ほかの治療への切り替えについては、始める前に確認しておくと安心です。
民間の「認知症保険」は使えますか?
商品によります。多くは「所定の認知症と診断されたとき」に一時金が出る設計で、MCI段階では対象外のことが少なくありません。契約内容の確認は保険の見直し相談も参考にしてください。
まとめ
レカネマブとドナネマブは、アルツハイマー病の進行を5か月前後ゆるやかにする薬です。治す薬ではなく、対象はごく初期の人に限られます。だからこそ、「まだ大丈夫だと思う」今の段階で検査を受けるかどうかが、選択肢の数を決めます。
薬を使うか使わないかより、原因をはっきりさせておくことのほうが、ご家族にとって価値があります。結果がどうであれ、次の一手が決まりますから。
※この記事は公表されている情報を家族向けに整理したもので、診断・治療の助言ではありません。適応の可否や治療方針は、必ず主治医とご相談ください。
参考:とうきょう認知症ナビ(東京都)/日本認知症国際交流プラットフォーム/群馬大学医学部附属病院 認知症疾患医療センター/東京都健康長寿医療センター研究所の報告。薬価・制度は2026年9月時点。



コメントを残す