2027年度の介護保険改正で何が変わる

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「2027年から介護費用が2倍になる」——その情報、まだ決まっていません

介護保険は3年ごとに見直されます。次は2027年度(令和9年度)。そして今、ネット上では「2割負担が拡大する」「ケアプランが有料になる」といった情報が飛び交っています。

結論から申し上げます。2026年8月時点で、2割負担の対象拡大は決定していません。厚生労働省の審議会は2025年12月に「2027年度の前までに結論を得る」という形でまとめており、これは前回に続いて2回連続の先送りです。「2027年度から2割負担が拡大する」と書いている記事は、決まっていないことを決まったように書いています。

一方で、すでに法律が成立して決まったこと、そして2026年8月1日から実際に変わったこともあります。この記事では、厚生労働省・財務省・内閣府の一次資料だけを使い、「決定済み」「議論中」「見送り」を明確にラベル分けして整理します。

あんず
あんず

ニュースで「介護の負担が増える」って見たんですが、いつからですか?

ふく
ふく

そこがいちばん混乱してるところだね。「もう決まったこと」と「まだ議論の途中のこと」がごちゃ混ぜで報じられてるんだ。ひとつずつ分けていこう。

まず全体像:8つの論点のステータス一覧

論点 ステータス ひとことで
2割負担の対象拡大 🟡 議論中(未決定) 2回連続の先送り。「2026年度中に結論」と閣議決定
ケアマネジメント全般の有料化 🔴 見送り 一般の在宅利用者のケアプラン有料化は導入されず
有料老人ホーム入居者の相談支援の負担 🟢 決定済み(法律成立) 「登録施設介護支援」を新設し利用者負担を求める
要介護1・2の総合事業への移行 🔴 見送り(継続検討) 期限も設定されず、前回より書きぶりが弱まった
補足給付の見直し 🟢 一部は実施済み(2026年8月1日〜) 食費・居住費の負担限度額がすでに引き上げ
保険料の13段階化 🟢 実施済み(2024年度〜) 第9期から標準9段階→13段階
多床室の室料負担 🟡 議論中 介護給付費分科会に検討を移送
高額介護サービス費の上限見直し 🔴 見送り(継続検討) 上限額の引き上げはなし

⚠️ ここは注意

  • 記事を読むときの最重要ポイント:2割負担の拡大は決定していません
  • 「2027年度から2割負担が拡大する」と断定している情報は、現時点では誤りです。
  • ただし「絶対に拡大しない」という意味でもありません。2026年度中(=2027年3月まで)に結論が出る段階です。

1. 2027年度改正のスケジュール

次期改正 2027年度(令和9年度)から。第10期介護保険事業計画期間は2027〜2029年度
審議会の状況 社会保障審議会 介護保険部会。第133回(2025年12月25日)で「介護保険制度の見直しに関する意見」をとりまとめ
直近の開催 第135回(2026年6月29日)。改正法の報告、第10期基本指針(案)など。2026年8月15日時点で第136回以降の開催は公表されていません
法律 社会福祉法等の一部を改正する法律(令和8年法律第51号)2026年6月18日に成立。主な施行期日は2027年4月1日

🟢 すでに法律で決まったこと

項目 内容
特定地域サービス 中山間・人口減少地域で配置基準や包括的評価の仕組みを導入できる新類型
特定地域居宅サービス等事業 事業者が少ない地域で、市町村が自ら居宅介護サービス等を実施できるように
有料老人ホームの登録制 中重度の要介護者を入居させる有料老人ホームに、都道府県等への登録制度を導入
登録施設介護支援 上記ホーム入居者への相談支援を新設し、利用者負担を求める
ケアマネの更新制廃止 研修受講を要件とした更新の仕組みを廃止
介護被保険者証 電子資格確認の導入

⚠️ 見落とされがちな重要な事実:2割負担は法改正が要りません

ここは知っておく価値があります。利用者負担割合の判定基準は介護保険法施行令(政令)に規定されています。つまり国会の審議を経ずに、政令の改正だけで変更できます。

したがって、2026年6月に成立した法律に2割負担の話が入っていないことは、「2027年度に実施されない」ことを意味しません。年末の予算編成過程(大臣折衝)で決まる可能性が最も高い——これが現在の構図です。

2. 【最大の論点】2割負担の対象拡大

現行の負担割合(2026年8月時点で変更なし)

負担割合 条件(両方を満たす場合)
3割 合計所得金額 220万円以上 かつ 年金収入+その他の合計所得金額が単身340万円以上/2人以上世帯463万円以上
2割 合計所得金額 160万円以上 かつ 年金収入+その他の合計所得金額が単身280万円以上/2人以上世帯346万円以上
1割 上記以外

※「2人以上」は同一世帯に第1号被保険者が2人以上いる場合。2026年8月1日施行の通知でもこの基準額に変更はありません

いま誰が何割を負担しているか(令和7年3月現在)

区分 人数 割合
サービス利用者総数 5,406,760人 100%
3割負担 206,341人 約3.9%
2割負担 234,062人 約4.3%
1割負担 約501万人 約91.8%

つまり現在は9割以上の方が1割負担です。議論されているのは、この4.3%をどこまで広げるかという話です。

🟡 議論されている選択肢(未決定)

介護保険部会に示された案です。現行「年金収入+その他合計所得金額 単身280万円以上」を引き下げる方向で検討されています。

単身の基準 夫婦世帯の基準
260万円 326万円
250万円 (提示範囲内)
240万円 (提示範囲内)
230万円 296万円

あわせて、負担が急に増えないための配慮措置も2案が示されています。

案① 負担増に上限 当分の間、新たに2割負担になる方の負担増加額を月7,000円に抑える。1割負担時と比べた負担増の最大値(月22,200円)の約3分の1。後期高齢者医療の2割負担導入時の措置を参考にしたもの
案② 預貯金を勘案 預貯金等が一定額以下なら、申請により1割負担に戻す。示されたパターンは単身700万円・夫婦1,700万円以下/単身500万円・夫婦1,500万円以下/単身300万円・夫婦1,300万円以下

🟡 何万人が影響を受けるのか(試算値)

単身の年金収入基準 案①(負担増上限 月7,000円) 案②(預貯金 単身500万円・夫婦1,500万円)
260万円 +13万人(利用者の+2.5%) +8万人(+1.5%)
250万円 +21万人(+3.8%) +13万人(+2.4%)
240万円 +28万人(+5.2%) +16万人(+2.9%)
230万円 +35万人(+6.5%) +19万人(+3.4%)

最大で約35万人が新たに2割負担の対象となる試算です。厚生労働省が介護保険部会に提示し、財務省が引用しています。

財務省の主張

財政制度等審議会(2026年4月28日)の資料から、そのまま引用します。

  • 「負担能力に応じて、増加する介護費用をより公平に支え合う観点から、2割負担の対象者の拡大を図るべき
  • 対象層について「年金収入230〜260万円という層は…現役時代の給与収入が730〜870万円だった、大企業の課長〜部長級まで昇進した層に相当し、こうした層は相応の金融資産を保有していることが多く、一定の負担能力があると考えられる」
  • 利用控えへの反論として「過去、2割負担・3割負担導入による介護サービス利用への影響は限定的であり、…利用控えに与える影響は限定的と考えられる」

また施設利用者については、高額介護サービス費の上限(月44,400円)があるため、負担増額は平均で月1.2万円に抑えられるとしています。

🟢 政府の正式方針(閣議決定)

「経済財政運営と改革の基本方針2026」(令和8年7月21日 閣議決定)にはこう書かれています。

あんず
あんず

つまり、いつ決まるんですか?

ふく
ふく

「2026年度中」=2027年3月まで。実務的には2026年12月の予算編成の大臣折衝が最有力タイミングだ。前回も前々回も、そこで決まっている。年末のニュースに注目しておくといいよ。

3. ケアプランの有料化はどうなったか

いまケアマネジャーに作ってもらうケアプランは10割給付=自己負担ゼロです。これを有料化するかが長年の論点でした。

内容 結果
他のサービスと同様、幅広い利用者に負担を求める 🔴 見送り
利用者の所得状況を勘案して負担を求める 🔴 見送り
給付管理業務の実費相当分に負担を求める 🔴 見送り
登録制の対象となる有料老人ホーム入居者の相談支援に負担を求める 🟢 法律に規定(決定)

✅ ここが良い

  • 在宅でケアマネジャーに相談している方のケアプラン作成が有料になることは、決まっていません。
  • 有料化が決まったのは、登録制の対象となる有料老人ホーム入居者向けの新しい類型のみです。
  • その具体的な負担額・報酬水準はまだ決まっていません(施行は公布後3年以内の政令で定める日)。

反対意見の論拠

介護保険部会で出された慎重論を、意見書の記載から要約します。

  • 負担増によってサービスの利用控えが生じ、介護状態が重度化するリスク
  • ケアマネジメントに求められる客観性・公平性・中立性の確保が難しくなる
  • ケアマネジメントを経ずに介護サービスを利用する動きにつながり、過度なサービス利用で逆に給付費が増加するリスク
  • 認知症や精神疾患のある高齢者が増えるなか、ケアマネジャーは意思決定支援・権利擁護の役割を担っている

日本介護支援専門員協会は「居宅介護支援が10割給付なのは制度創設時の暫定措置ではなく、解釈通知が『その重要性に鑑み、保険給付率についても特に10割としている』と明記しているとおり、制度の本質に根ざした位置づけである」と主張しています。

4. 要介護1・2の総合事業への移行

要介護1・2の訪問介護・通所介護を、市町村が実施する総合事業へ移す案です。これも長年の論点でした。

2025年12月の意見書の結論は「引き続き、包括的に検討を行うことが適当である」。前回(2022年)は「第10期計画期間の開始までの間に…結論を出すことが適当」と期限が入っていたのに対し、今回は期限が消えました。書きぶりが弱まっています。

✅ ここが良い

  • 2027年度の移行は行われません。
  • 反対意見として「総合事業の実施状況が各自治体で一様ではない」「効果検証がないまま移行する議論は時期尚早」「要介護1・2には認知症の方が多く含まれる」などが記録されています。

5. 🟢 2026年8月1日から実際に変わったこと

ここは議論ではなく、すでに実施済みです。施設に入所している親御さんがいる方は、直接影響します。

補足給付(食費・居住費)の引き上げ

項目 2026年7月まで 2026年8月から
食費の基準費用額(日額) 1,445円 1,545円(+100円)
食費 負担限度額 第3段階①(日額) 650円 680円
食費 負担限度額 第3段階②(日額) 1,360円 1,420円
居住費 多床室(老健・医療院等)第3段階② 430円 530円(+100円)
居住費 従来型個室(老健・医療院)第3段階② 880円 980円
居住費 ユニット型個室的多床室 第3段階② 1,370円 1,470円

※第1段階・第2段階の食費・居住費は据え置き(一部を除く)。

非課税世帯の判定基準額も変更

令和7年に支給される老齢基礎年金(満額)が826,500円となったことに伴い、判定基準額が改定されました。

対象 新(2026年8月1日〜)
補足給付 第2段階/高額介護サービス費の非課税世帯区分 80.9万円以下 82.65万円以下
補足給付 第3段階① 80.9万円超120万円以下 82.65万円超120万円以下

介護報酬の期中改定(2026年6月施行)

改定率 +2.03%(処遇改善分+1.95%、基準費用額(食費)引上げ分+0.09%)/国費+518億円
賃上げ① 介護職員だけでなく介護従事者を対象に幅広く月1.0万円(3.3%)
賃上げ② 生産性向上・協働化に取り組む事業者の介護職員に月0.7万円(2.4%)を上乗せ
合計 介護職員について最大月1.9万円(6.3%)の賃上げ(定期昇給0.2万円込み)
対象拡大 処遇改善加算の対象を介護職員→介護従事者に拡大。訪問看護・訪問リハビリ・居宅介護支援等にも新設

令和9年度の改定を待たずに実施された異例の期中改定です。人材確保の危機感の表れといえます。

6. 現在の負担額の目安(2026年8月時点・確定値)

高額介護サービス費の上限額(月額)— 変更なし

所得区分 負担上限額(月額)
課税所得690万円以上(年収約1,160万円以上) 140,100円(世帯)
課税所得380万円以上690万円未満(年収約770〜1,160万円) 93,000円(世帯)
市町村民税課税世帯〜課税所得380万円未満 44,400円(世帯)
世帯全員が市町村民税非課税 24,600円(世帯)
└ うち年金収入等が82.65万円以下、または老齢福祉年金受給者 24,600円(世帯)/15,000円(個人)
生活保護受給者等 15,000円(個人)

✅ ここが良い

  • この上限額は引き上げが見送られました。2027年度も現状維持の見込みです。
  • つまり2割負担になっても、この上限を超えた分は払い戻されます。
  • 施設入所の方で負担が心配な場合、まずこの上限額がいくらの区分かを確認してください。

補足給付の預貯金要件

段階 単身 夫婦
第1段階(生保・老齢福祉年金) 1,000万円以下 2,000万円以下
第2段階(年金収入等82.65万円以下) 650万円以下 1,650万円以下
第3段階①(82.65万円超120万円以下) 550万円以下 1,550万円以下
第3段階②(120万円超) 500万円以下 1,500万円以下

介護保険料の全国平均

期間 全国平均月額 伸び
第6期 2015〜2017年度 5,514円 +10.9%
第7期 2018〜2020年度 5,869円 +6.4%
第8期 2021〜2023年度 6,014円 +2.5%
第9期 2024〜2026年度 6,225円 +3.5%
第10期 2027〜2029年度 未確定

第10期の保険料は、各市町村が2027年3月頃までに条例で決定します。

7. いまからできる備え

使える制度を知っておく

制度 内容 手続き
高額介護サービス費 1か月の利用者負担が上限額を超えた分が払い戻される 初回のみ市区町村に申請。以後は自動振込(自治体により運用差あり)
高額医療・高額介護合算療養費 医療+介護の1年間(8月1日〜翌年7月31日)の自己負担合計が上限を超えた分を払い戻し 市区町村・加入医療保険に申請
特定入所者介護サービス費(補足給付) 施設・ショートステイの食費・居住費を非課税世帯等に軽減 市区町村に「負担限度額認定」を申請
医療費控除 施設サービス・居宅サービスの一部が対象 確定申告
社会福祉法人等による軽減制度 低所得者について社会福祉法人が負担を軽減 市区町村に申請

高額医療・高額介護合算療養費の上限額(年額)

所得区分 75歳以上 70〜74歳 70歳未満
年収約1,160万円〜 212万円 212万円 212万円
年収約770〜1,160万円 141万円 141万円 141万円
年収約370〜770万円 67万円 67万円 67万円
〜年収約370万円 56万円 56万円 60万円
市町村民税世帯非課税等 31万円 31万円 34万円

実務的に、いま確認しておくべき6つ

👍 こんな方におすすめ

  • 毎年7月に届く「介護保険負担割合証」を必ず確認する。有効期間は8月1日〜翌年7月31日で、前年所得により毎年判定し直されます
  • 退職金・不動産売却益・株式譲渡益に注意。一時的に所得が跳ね上がると、翌年度の負担割合が上がることがあります。売却時期には検討の余地があります
  • 高額介護サービス費は初回申請が必要。申請していないと払い戻されない自治体もあります
  • 補足給付には預貯金要件がある。単身650万/550万/500万円という基準は要注意です
  • 世帯分離は慎重に。高額介護サービス費・補足給付は世帯単位ですが、負担割合は「同一世帯の第1号被保険者」の所得で判定。国民健康保険料等にも影響するため総合的な判断が必要です
  • 2026年12月の予算編成に注目。2割負担の判断基準はここで決まる可能性が最も高いタイミングです

今後の注目スケジュール

時期 想定される動き
2026年秋〜 介護保険部会の再開(2割負担の継続検討)/介護給付費分科会で令和9年度報酬改定の議論本格化
2026年12月 令和9年度予算編成・大臣折衝 ← 2割負担の結論が出る最有力タイミング
2026年度中(〜2027年3月) 2割負担の判断基準について結論(骨太方針2026で閣議決定)
2027年1〜3月 令和9年度介護報酬改定の告示、第10期計画・保険料の確定
2027年4月1日 令和8年法律第51号の主要部分が施行/第10期計画期間の開始

※日付が確定しているのは「2027年4月1日施行」「2026年度中に結論」のみ。それ以外は慣行に基づく見込みです。

よくある質問

Q. 2027年度から介護の自己負担は2割になるのですか?

A. 決まっていません。2025年12月の介護保険部会の意見書は「第10期介護保険事業計画期間の開始(令和9年度〜)の前までに、結論を得ることが適当である」としており、これは前回に続く2回連続の先送りです。骨太方針2026(令和8年7月21日閣議決定)でも「2026年度中に結論を得る」とされています。現在2割負担なのは利用者の約4.3%(約23万人)です。

Q. もし拡大したら、何人くらいが影響を受けますか?

A. 厚生労働省が介護保険部会に提示した試算では、単身の年金収入基準を260万円に引き下げると+13万人、230万円まで下げると+35万人が新たに2割負担の対象になります。ただし預貯金を勘案する案(案②)を採用した場合は、それぞれ+8万人、+19万人と半分程度に抑えられます。

Q. ケアプランの作成が有料になりますか?

A. 在宅でケアマネジャーに作ってもらうケアプランについては、有料化は見送られました。介護保険部会で示された4案のうち、①幅広い利用者への負担、②所得に応じた負担、③給付管理業務の実費負担、の3つはいずれも導入されていません。決定したのは、登録制の対象となる有料老人ホーム入居者向けの新しい相談支援類型(登録施設介護支援)についてのみです。

Q. 要介護1・2のサービスが市町村の事業に移りますか?

A. 2027年度の移行は行われません。2025年12月の意見書は「引き続き、包括的に検討を行うことが適当である」としており、前回(2022年)にあった「第10期計画期間の開始までに結論を出す」という期限も外れました。反対意見として、総合事業の実施状況が自治体ごとに一様でないこと、要介護1・2に認知症の方が多く含まれることなどが記録されています。

Q. 2026年8月から何が変わりましたか?

A. 施設・ショートステイの食費と居住費の負担限度額・基準費用額が引き上げられました。食費の基準費用額は日額1,445円→1,545円、居住費(多床室・老健等の第3段階②)は430円→530円などです。また非課税世帯の判定基準額が80.9万円以下→82.65万円以下に変わりました。

Q. 高額介護サービス費の上限は上がりますか?

A. 見送られました。2025年12月の意見書は「制度の運用状況を踏まえ、引き続き検討を行うことが適当である」としており、上限額の引き上げはありません。市町村民税課税世帯(課税所得380万円未満)の月44,400円などは現状のままです。

Q. 負担割合はどこで確認できますか?

A. 毎年7月に市区町村から届く「介護保険負担割合証」に記載されています。有効期間は8月1日から翌年7月31日までで、前年の所得により毎年判定し直されます。退職金や不動産・株式の売却益で一時的に所得が増えると、翌年度の負担割合が上がることがあるので注意してください。

Q. 2割負担になったら、負担はどれくらい増えますか?

A. 単純に2倍になるわけではありません。高額介護サービス費の上限(一般的な課税世帯で月44,400円)があるため、それを超えた分は払い戻されます。財務省の資料では、施設介護利用者の負担増額は平均で月1.2万円程度と試算されています。また配慮措置として「負担増を月7,000円に抑える案」も議論されています。

Q. 介護保険料はいくら上がりますか?

A. 第10期(2027〜2029年度)の保険料は未確定で、各市町村が2027年3月頃までに条例で決定します。参考までに第9期(2024〜2026年度)の全国平均は月額6,225円で、第8期の6,014円から+3.5%でした。

Q. 結局、いつ情報をチェックすればいいですか?

A. 2026年12月の令和9年度予算編成・大臣折衝が最大の焦点です。前回も前々回も、この場で結論が出ています。あわせて、秋に再開される見込みの社会保障審議会介護保険部会の議論にも注目してください。

まとめ

  • 2割負担の対象拡大は決定していません。「2026年度中に結論」と閣議決定された段階で、2回連続の先送りです
  • ただし法改正は不要(政令改正で実施可能)。2026年12月の予算編成が最有力タイミング
  • 拡大した場合の試算は最大で約35万人。配慮措置(月7,000円上限案・預貯金勘案案)も議論中
  • 在宅のケアプラン有料化は見送り。決まったのは有料老人ホーム入居者向けの新類型のみ
  • 要介護1・2の総合事業移行も見送り。期限すら外れました
  • 2026年8月1日から、施設の食費・居住費はすでに引き上げ済み(食費 基準費用額 日額1,445円→1,545円 など)
  • 高額介護サービス費の上限は据え置き。負担増の歯止めとして機能します
  • まずは7月に届く「介護保険負担割合証」と、高額介護サービス費の申請の有無を確認してください

制度の見直しは、決まる前から不安を煽る情報が広がりがちです。いま確実に言えるのは「まだ決まっていない」ということと、「2026年12月に動く」ということ。そして、決まってから慌てないために、使える制度を先に知っておくことです。

あんず
あんず

思っていたより、まだ決まっていないんですね。少し安心しました。

ふく
ふく

そうだね。ただ油断はできない。年末には方向が見えるはずだ。それまでに負担割合証と高額介護サービス費の申請だけは確認しておこう、あんずちゃん。

この記事を書いた人|親あんしんナビ編集部(運営: Miyabi)
日本在住の運営者Miyabiと編集部が、公的機関・メーカー公式情報・各ECサイトのレビュー・専門メディアの公開情報を調査して執筆しています。介護・医療・法律の専門的助言ではありません。 コンテンツ制作ポリシー

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