高齢の親のインフルエンザ・肺炎球菌ワクチン完全ガイド

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あんず
あんず

実家の父から「今年も市役所からワクチンの案内が来た」と電話がありました。インフルエンザと肺炎球菌、両方受けたほうがいいんでしょうか?そもそも何が変わったのか、よく分からなくて…。

ふく
ふく

よく気づいたのう。実は2026年4月から、高齢者の肺炎球菌ワクチンの定期接種が大きく変わったんじゃ。使うワクチンの種類が切り替わり、「原則1回でよい」という考え方になった。案内をなんとなく捨ててしまう前に、親御さんと一緒に確認しておくべき年じゃぞ。

2026年度は「肺炎球菌ワクチンが変わった年」|まず知っておきたい要点

秋になると、多くの自治体から65歳以上の方へ予防接種の案内が届きます。毎年届くので流し読みしてしまいがちですが、2026年度(令和8年度)は例年と事情が違います。2026年4月から、高齢者の肺炎球菌の定期接種に使われるワクチンが「ニューモバックスNP(PPSV23)」から「プレベナー20(PCV20)」へ切り替わったからです。

PCV20は、免疫細胞(T細胞)を活性化して免疫記憶をつくる「結合型ワクチン」です。従来の多糖体ワクチンより長期にわたる効果が期待でき、そのため接種は原則1回、再接種も原則不要とされています。5年ごとの再接種を意識してきた方にとっては、考え方そのものが変わる変更点です。

一方でインフルエンザワクチンは、例年どおり秋から冬にかけての定期接種です。多くの自治体で10月1日から翌年1月31日までを実施期間としており、この2つを同じ時期に検討することになります。離れて暮らす親のために、子ども世代が要点を押さえておくと、電話一本で段取りを進められます。

2026年度・親のワクチンで押さえるべき3点

  • 肺炎球菌の定期接種ワクチンがPCV20に変更され、原則1回・再接種不要になった
  • 定期接種の対象は「65歳の方」と「60〜64歳で心臓・腎臓・呼吸器・免疫の重い障害がある方」
  • インフルエンザは10月1日〜1月31日が一般的な実施期間。効果を考えると10月〜12月中旬までの接種が望ましい

高齢者インフルエンザ予防接種の基本(2026年度)

対象になるのは誰か

予防接種法に基づく定期接種(B類疾病)の対象は、65歳以上の方、および60〜64歳で心臓・腎臓・呼吸器の機能、またはヒト免疫不全ウイルスによる免疫の機能に一定以上の障害がある方です。対象者には多くの場合、市区町村から案内やクーポン、予診票が郵送されます。

実施期間と受けるべき時期

実施期間は自治体によって多少異なりますが、たとえば東京都八王子市では2026年10月1日から2027年1月31日までとされています。ワクチンの効果が現れるまでには2週間程度かかり、流行のピークは例年1〜2月。そのため10月から12月中旬までに済ませておくのが理想です。

自己負担額の目安

定期接種は公費助成があるため、自己負担は無料〜2,500円程度が一般的です。前述の八王子市の例では期間内1回限りで2,500円、生活保護受給者などは無料となっています。金額は自治体ごとに大きく異なるので、親の住む市区町村のホームページか、届いた案内で必ず確認してください。

対象65歳以上/60〜64歳で心臓・腎臓・呼吸器・免疫機能に重い障害がある方
実施期間の例2026年10月1日〜2027年1月31日(八王子市の場合)
自己負担の例2,500円(期間内1回限り/生活保護受給者などは無料)
受けるべき時期10月〜12月中旬(効果発現に約2週間)
接種回数1回
持ち物予診票・健康保険証・自治体の案内(本人確認書類)

高齢者肺炎球菌ワクチンの2026年度からの変更点

あんず
あんず

父は数年前に一度、肺炎球菌のワクチンを受けたと言っていました。それでもまた受けるべきなんでしょうか?

ふく
ふく

そこが今回いちばん誤解が多いところじゃ。すでにPPSV23を接種済みの方は、原則として定期接種の対象からは外れる。ただし任意接種としてPCV20を追加できる場合があるから、かかりつけ医に相談するとよいぞ。

1. 使用ワクチンがPPSV23からPCV20へ

従来の定期接種では、23種類の肺炎球菌の型に対応する多糖体ワクチン「ニューモバックスNP(PPSV23)」が使われてきました。2026年4月からは、20種類の型に対応する結合型ワクチン「プレベナー20(PCV20)」に切り替わっています。カバーする型の数だけを見ると減ったように見えますが、結合型は免疫記憶を作るため、効果の持続性という点で優れていると考えられています。

2. 接種は原則1回、再接種は原則不要

PPSV23は効果が5年程度で弱まるとされ、5年以上あけての再接種が推奨されてきました。これに対しPCV20は原則1回の接種で、再接種は不要とされています。「5年経ったからまた受けなければ」と身構える必要がなくなったのは、高齢の親にとっても家族にとっても負担が軽くなる変更です。

3. 対象年齢は「65歳」の年度が中心

定期接種の対象は65歳の方、および60〜64歳で心臓・腎臓・呼吸器の機能、またはHIVによる免疫の機能に重い障害がある方です。かつての経過措置(70歳・75歳…と5歳刻みで対象になる制度)は終了しているため、「65歳の1年間」を逃さないことが重要になります。

4. すでにPPSV23を受けた人はどうなるか

過去に肺炎球菌ワクチン(PPSV23)を接種済みの方は、原則として定期接種の対象外です。ただし、医師の判断で任意接種としてPCV20を接種できる場合があります。この場合は全額自己負担(おおむね1万円台)となることが多いため、費用と必要性をかかりつけ医と相談して決めるのが現実的です。

変更時期2026年(令和8年)4月から
旧ワクチンニューモバックスNP(PPSV23/多糖体ワクチン)
新ワクチンプレベナー20(PCV20/結合型ワクチン)
接種回数原則1回(再接種は原則不要)
定期接種の対象65歳の方/60〜64歳で心臓・腎臓・呼吸器・免疫機能に重い障害がある方
接種済みの方原則対象外。任意接種としてPCV20を医師に相談できる
自己負担の目安公費助成ありで2,000〜4,000円程度(自治体により異なる)

インフルエンザと肺炎球菌は同時に受けられる?

結論から言えば、インフルエンザワクチンと肺炎球菌ワクチンは同じ日に接種することが可能です。左右の腕に分けて打つのが一般的で、多くの医療機関がこの方法を採っています。高齢の親にとって通院回数が減るのは大きなメリットですし、付き添う家族の負担も半分になります。

ただし、医療機関によっては「別の日に受けてほしい」という方針の場合もあります。また体調や持病の状況によって医師が日を分けることを勧めるケースもあるため、予約の電話をする段階で「2種類まとめて受けたい」と伝えて確認するのが確実です。

同時接種を検討するときのチェックポイント

  • 医療機関が同時接種に対応しているか(予約時に確認)
  • 肺炎球菌の定期接種の対象年度に当たっているか
  • 過去の接種歴(母子手帳や接種記録、お薬手帳の記載)
  • 当日の体調と持病の状態
  • 接種後30分は院内で様子を見られる時間があるか

離れて暮らす親に受けてもらうための段取り

ステップ1:自治体の案内の有無を電話で確認する

まずは「市役所から封筒が届いていないか」を聞くところから始めます。高齢の親は行政からの郵便を開封しないまま置いてしまうことが少なくありません。届いていない場合や紛失した場合でも、市区町村の健康課に問い合わせれば再発行してもらえます。

ステップ2:かかりつけ医に予約を入れる

接種できる医療機関は自治体のホームページで一覧公開されています。かかりつけ医であれば持病や服薬状況も把握しているため安心です。予約の電話は子ども世代が代わりに入れてもよいので、「電話が億劫」で先延ばしになりがちな親には、この一手間が効きます。

ステップ3:接種記録を家族で共有する

いつ・どのワクチンを受けたかは、次回以降の判断に直結します。接種済証をスマートフォンで撮影してもらい、家族のメッセージアプリに送ってもらうだけでも立派な記録になります。肺炎球菌は「一生に一度」の性格が強くなったぶん、記録の重要性はむしろ上がりました。

ステップ4:接種後2〜3日は連絡を密にする

高齢者は発熱やだるさを我慢しがちです。接種当日と翌日は、いつもより一本多く電話やビデオ通話を入れて、食事が取れているか、熱が出ていないかを確認しましょう。見守りカメラやセンサーを導入している家庭なら、生活リズムの変化にも気づきやすくなります。

副反応と、受けられない・注意が必要なケース

どちらのワクチンも、最も多い副反応は接種した部位の痛み・赤み・腫れです。多くは1〜2日で自然に治まります。まれに発熱やだるさ、頭痛が出ることもありますが、こちらも通常は数日以内に軽快します。

ただし、接種直後に起こるアナフィラキシーなどの重いアレルギー反応に備えて、接種後30分程度は医療機関内か、すぐ連絡が取れる場所で様子を見ることが推奨されています。高齢の親が一人で受けに行く場合は、この点をあらかじめ伝えておきましょう。

接種前に必ず医師へ伝えること

  • 明らかな発熱がある、または体調がすぐれない
  • 過去にワクチンでアナフィラキシーを起こしたことがある
  • 卵アレルギーなど重いアレルギーがある(インフルエンザワクチンの場合)
  • 抗凝固薬(血液をサラサラにする薬)を服用している
  • がんの治療中、免疫を抑える薬を使っているなど、免疫の状態に影響がある
  • 直近で他のワクチンを接種した(種類と日付)

費用の目安まとめ

ワクチン定期接種の対象自己負担の目安接種回数受ける時期
インフルエンザ65歳以上/60〜64歳で重い障害がある方無料〜2,500円程度年1回10月〜12月中旬
肺炎球菌(PCV20)65歳の方/60〜64歳で重い障害がある方2,000〜4,000円程度原則1回対象年度内ならいつでも可
肺炎球菌(任意接種)定期接種の対象外の方全額自己負担・1万円台が目安医師の判断によるかかりつけ医と相談
新型コロナ(参考)65歳以上などの定期接種対象自治体により異なる年1回(秋冬)秋以降

※金額はいずれも目安です。自治体の助成額によって変わるため、必ず親御さんが住む市区町村の最新情報をご確認ください。

あんず
あんず

思ったよりシンプルなんですね。父は今年65歳の年度だから、肺炎球菌は今年が定期接種のチャンスなんだ…!

ふく
ふく

そうじゃ。65歳の1年を逃すと全額自己負担になってしまう。今年の秋は「インフルエンザの案内が来たら、肺炎球菌の対象年度かも一緒に確認する」——これを合言葉にするとよいぞ。

体調の変化は「その先」を考えるきっかけにもなる

ワクチンの話をきっかけに親と健康の話ができたなら、それは大きな前進です。高齢期の肺炎は入院や寝たきりの引き金になりやすく、一度入院すると退院後の生活をどう支えるかという課題が急に現実味を帯びてきます。

「まだ元気だから」と何も調べていない状態で入院の連絡を受けると、限られた時間で施設探しや在宅サービスの手配に追われることになります。元気なうちに情報だけでも集めておくと、いざというときの判断がまったく違ってきます。

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まとめ|2026年秋は親のワクチンを見直すタイミング

2026年度は、高齢者の肺炎球菌ワクチンがPCV20へ切り替わり、「原則1回・再接種不要」という新しい考え方に変わった節目の年です。インフルエンザは例年どおり10月1日から翌年1月31日が実施期間で、効果を考えると10月〜12月中旬の接種が望ましいとされています。

離れて暮らしていても、子ども世代にできることは意外と多くあります。案内が届いているかを電話で確認する、代わりに予約を入れる、接種記録を共有してもらう——この3つだけで、親が接種にたどり着く確率は大きく上がります。

費用や対象は自治体によって差があります。最終的な判断は、必ず親御さんの住む市区町村の案内とかかりつけ医の説明にもとづいて行ってください。この記事が、その最初の一歩を踏み出すきっかけになれば幸いです。

※本記事は2026年9月時点で公開されている情報をもとに作成しています。制度・費用・実施期間は自治体や年度により異なる場合があります。医学的な判断については必ず医師にご相談ください。

この記事を書いた人|親あんしんナビ編集部(運営: Miyabi)
日本在住の運営者Miyabiと編集部が、公的機関・メーカー公式情報・各ECサイトのレビュー・専門メディアの公開情報を調査して執筆しています。介護・医療・法律の専門的助言ではありません。 コンテンツ制作ポリシー

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